走シンドローム

栃木×マラソン・ランニングの情報発信│1児の凡才パパランナーの走った記録、日常、思ったことなど

7年ぶりの県選手権、1500m

今日は栃木県陸上競技選手権大会の1500mに出場してきました。
経緯は以前の記事参照。

kou90ersrun.hatenablog.com

雨は降ってないものの、湿度90%以上という異常に蒸しているコンディション。競技場に着くとすでに最初の種目、4×100mリレーの予選が始まっていました。
この大会は金~日曜日に開催され、今日はその初日の金曜日だったこともあり、やはり人出は少なめ。とは言え、高校生は勢ぞろいしています。
基本的には高校生以上で陸連登録をしていれば出場できる大会。とは言え、大半が高校生で、1割くらい大学生?そして社会人は圧倒的に少ない大会です。他の県であれば、いわゆる実業団もここに出場する対象になってくるのですが、栃木県はそれにあたる大きなチームもあんまりありません。

僕は、中学から大学まで県内で陸上をしていたので、高校~大学までの7年間、毎年この県選手権に出場していました。中でも高校の時にはここに懸ける想いは非常に高かったです。というのも、いわゆる強豪校だとか、大学に陸上で進むような選手以外の大半は、この県選手権が引退レースになるからです。
5月にインターハイ予選。6月に県選手権(僕が学生の頃は5月末くらいだった気がする)。これで上(関東)に上がれないと、引退をして受験勉強にシフトする、というイメージでした。特に、僕の母校は進学校だったということもあり、よりその意識が強かった気がします。

高校生当時の僕のメイン種目は1500mでした。結局関東にも行けないレベルで終わってしまいましたが、僕は高校生活のほとんどを陸上で過ごしていた(部活が厳しかったというわけではなく、好きでそうしていた)ので、繰り返しになりますが、この県選手権、そして1500mに懸ける気持ちは非常に強かったです。記憶が新しいはずの大学時代よりも、高校の、特に最後の県選手権の記憶や情景は今でも頭に浮かんできます。もう11年も前なんですけどね・・・

そんな思い入れのある県選手権と1500m、大学以来なので7年ぶりでした。陸上競技場に1人の選手として帰ってくると、あの頃を思い出すしロードでは全くもって味わえない独特の緊張感が漂い、わくわくが止まりませんでした。

アップをしていても何だかふわふわしている気持ち。前述の通り蒸し暑く、汗が尋常ではなく出るのですが、脚のコンディションは悪くなさそうでした。
陸上競技独特の「召集」を受けます。腰ゼッケンを受け取り、スタート位置に向かいます。学生の頃はスパイクで走っていましたが、もちろん今そんなの持ってないし、持っていたとしてもそんなのに耐えられる脚でもないので、いつものレースシューズ、「アディゼロタクミ練」です。

僕は5組目。スタート地点に来た頃には、すでに2組目も終わりに近づいている頃でした。今回の栃木県選手権の男子1500mは、予選が7組あってその中でタイムの上位20名が決勝に出れる、というレギュレーションでした。
こういった「完全にタイム」で決勝進出者が決まる場合は、特定の組にある程度速いタイムのメンバーが集まる仕組みになることが多いです。今回は1組と2組に速いメンバーが集まり、3組以下7組まで申告タイムで速い順に組分けがされていました。
僕の申告タイムは4'30"00。本来は直近の自己ベスト等を書くんですが、直近が7年前なので目標タイムを書いて出しました。僕の入った組は4'25"~4’35”くらいの選手が集まる組でした。
これで失敗したな、と思ったのですが、僕は目標タイム4'30”にしていたんですが、それは本当にめちゃくちゃうまくいった時の目標であって、正直全くもってちゃんと練習が出来ていないのでそれこそ4'50"かかるのか、4'30そこそこでいけるのかも未知数だったんです。
こういうちゃんとした(?)大会は、申告タイムどおりくらいで走る選手が多く、僕の実力からするともう1つ後ろの6組目(ここが4'30後半~4'40秒台くらいだった)の方が合っていたなぁ・・・と、前の組が走っているのを見ながら思っていました。

そんなこんなであっという間に5組目。自分の出番が回ってきます。僕の組は21人高校生、2人大学生、社会人は僕1人。1人だけ浮いてる感がすごいですが、不思議と気にならなかったのは自分の気持ちがこの場によってすごく高揚していたからだと思います。
とりあえず、1周72”(=1km3分、1500m4'30")を目安に出来るだけ落ちないような走りにしようと思っていました。

スタートラインに並び、思ったより緊張してない自分。高校生の時に比べて背負うものがないからかもしれません(笑)。スタートと同時に飛び出していた高校時代に比べ、今回は至って冷静に、一番後ろから走ります。1500って格闘技って言われることも多いんですが、スタート直後位置取りを良くしようと思うとすごく押しあいになるんです。高校・大学のころはそんなことばっかりだったので、一番後ろってこんな広くて自由なんだー、という不思議なリラックス状態でした。

一番後ろ、とは言えいきなり1人で離れてしまってもつらくなるだけなので、一番後ろにくっついて走ります。集団は縦長ですが、途中で切れることなく一団で進みます。僕も、そこまで無理なく走っているような感覚ではあったのですが、1周目の通過を見てびっくり。

1周目(400m):69秒

一番後ろでこのタイムでした。もちろん1500mなのでこれでも遅いくらいなのですが、やっぱり入る組を間違えたなと思いました。
2周目に入ると僕が最後尾でその前に2人選手がいて、その前の差が開き始めました。つまり、24人のレースの中で3人後ろが離れたような感じです。余裕があれば2人をかわして前につくべきですが、1周目69というタイムもあり、このままついていこうと思っていました。
ただ、600mを過ぎたくらいで、早くもきついなーという感覚になってきました。そりゃ400m69秒なんてスピードで走ってそれを維持する練習なんてしてないもん(笑)。700mを過ぎると残り2周です。ここら辺で、もう離れちゃいたい、という気持ちも強くなってきたし、まだ半分以上あるの?、という感じでしたが、ここで離れたら本当に1人ぽつんとおっさんが後ろで走ってる形になってしまうので、なんとか着いていくことを意識しました。

2周目(800m):74秒(2分23秒)

ペースは落ちていたんですが、すでに余裕がなかったので上げなきゃとか落ちてるとか考えることができてませんでした。というか、タイム見てなかったな、余裕なくて。
とにかくついていく、それだけでした。もちろん前の2人のペースが落ちていることもあったと思いますが、不思議と、全く動かないとか、止めどなく落ちてしまう、ということにはなりませんでした。これって長い距離やってるから身についたものなのかな?高校生の時にはこういう感覚ってなかったので。

タイムは取れてませんでしたが、おそらく1000mは3分ちょいくらいでは通過。ラスト1周を迎えるあたりで気づいたことがありました。僕の目の前の2人のその更に先にいる2人が近くなってきている・・・?
この感覚は正しくて、あと、ここまで僕が着いてこれているということは目の前の2人も上げる余裕はないんだろうな、ということも何となく頭に浮かんだので、ラスト1周で初めて最後尾から前に出ることにしました。2人をかわして、更に少し先の2人を追います。

3周目(1200m):77秒(3分40秒)

あんまり覚えていないんですが、少しずつ縮まる距離になんとしてでも追いつこうという気持ちが強くて、ラスト100mの直線で追いつくことができました。呼吸もキツイですが中距離特有の手足が痺れる感覚。でも、追いつくだけではだめだと思い、一気に抜き、そのまま何とかゆるめずにフィニッシュすることができました。

フィニッシュ:57秒(4分37秒59)
第5組で20位(24人中)

 

タイム的にどうか、と言われたら、まぁ良かったのかなーという感覚でした。目標4'30”とか言ってたんですが、正直今の練習の内容からしたらかなり難しいと思っていたし、4'40”切れただけでも上出来かな、と。
レースも、高校生の頃のようなぶっこんで粘るだけ粘る、というレースではなく淡々と走るというレース展開で、同じ県選手権の1500mを走っているのに全く違う舞台を走っているような気がしていました。もちろんキツイはキツイんですが、あの頃に比べて余裕があったような気がします。

もちろんあの頃の熱い感覚を超えることはないんだと思っているんですが、陸上競技大会特有の緊張感とか、1500mというレースとか、やっぱり大好きだなーと思うことができました。マラソン大会とはやっぱり全く違いますね。県選手権だから、というのもあるかもしれません。

 

ということで、謎の自分ルールにしている「年1のウルトラ」を今年はクリアしてしまっているので、秋口のマスターズ陸上1500mを目標にしていきたいな、と思っています!今年はスピードやるぞ!!
今のコンディションで4'37"なので、もうちょっと上を目指せる気がします。ちゃんと継続できたら、来年またリベンジしたいな・・・