走シンドローム

栃木×マラソン・ランニングの情報発信│1児の凡才パパランナーの走った記録、日常、思ったことなど

初100kmを城内坂ウルトラで②~闇RUN~

2018年9月30日に初100kmとして挑戦した城内坂ウルトラについて、出走記を書いています。詳しくは過去記事から…

kou90ersrun.hatenablog.com 

3時スタートを選択した選手が雨の城内坂を一気に駆け下っていく。この大会は距離が50km、70km、100kmとあるが、スタート時間も3時、4時、5時から選べるのも特徴。大多数が3時スタートを選ぶ理由は、日が出てきて暑くなる前に少しでも距離を稼いでおくためだが、台風が接近している今回はずっと涼しかった。
はやる気持ちを抑えて、飛ばしすぎず楽な走りを心がける。GPSウォッチの表示は1km6分ちょっとのペース。うん、想定通り。大会直近の練習ではずっとこのペースを意識していたので、無理なく自然にこのペースで走れている。

何度か試走しているコースではあったが、真夜中街灯も少ないなかだと全く違って見える。序盤、高舘山に入るまではゆるやかな登りが続くのだが、前を見渡せばコースに沿って様々な色の尾灯が光っており、後ろを振り返ればヘッドライトの列ができている。めちゃくちゃきれいだ。UTMFの仕事をしている時に、夜間は山に光の線ができていてすごく感動したのを覚えているが、その点のひとつになれていることがうれしい。

2kmを過ぎるといよいよ高舘山の本格的な登りに差し掛かる。2kmで約200mを登る一番の難所だ。以前より「ここは歩いてもいい区間」として経験者から話を聞いていた通り、ここに差し掛かったところで歩く人がかなり増えた。僕は(感覚だが)半分より後ろくらいでここにたどり着いたため、目の前にはたくさんの歩いているランナーがいる(変な表現だが、笑)。僕はあえてここは走ろうと決めていた。楽なことは後に取っておきたい質なので、最初から歩いてしまうと相対的に後で歩く楽さを体感できなくなってしまうのが嫌だった。偶然ではあるが、後々これがよい結果を及ぼすことになる。

走り続けていると、意外ときつくないことに気づく。もちろん、無理のない速さで走っていることもあるとは思うが、それでもキロ8分ちょっとで走れているよう。この高舘山中、暗闇はもちろんだが、雨の影響でがかなり出ていた。そのため、ヘッドライトで行く先を照らしたいところだが、霧を照らしてしまい返って先が見えないような状態になっている。前を行く人の尾灯をたどりながらまさに暗中模索。そちらに気をとられているせいか、「登り」に対する抵抗があまりなかったように思える。
それでもまぁきついのだが周囲の人を頼りにしながら進み続け、高舘山頂にある最初のエイドにたどりつく。約4km。ここの方々も他のエイドの方々もそうだが、3時から最終まで同じメンバーで切り盛りしていた。簡単に補給をすませていざ下りへ。この下りがかなり恐かった。登りはスピードが制限されるが下りは脚に負荷がかからない程度とは言えある程度スピードが出てしまう。その中、霧だ。前の人の尾灯を追いながらも道が見えない中で本当に足場があるのか?という不安にさえ駆られる

何とか下りきると霧が少し晴れて田園地帯に突入する。その後、経ヶ坂の約500mの急坂を登り第2エイドをパスすると残りは約2km。経ヶ坂を登った分下り、最後に城内坂に向かって少し登り、時折雨も強くなる中、何とか1周を終えることができた。

・1周目:1時間00分

走っている途中から嫌な予感しかしなかったのだが、お腹の調子が悪い・・・。1周目が終わると同時にトイレに駆け込んだ。エイドに出ている梨やドリンクをいただき、アミノバイタルのパーフェクトエネルギーを片手に2周目に突入。そういえば、4時スタート組は僕が1周目終わる目の前でスタートしていったところだった。

2周目になると1周目よりもかなり人がまばらになってきた。4時台なのでまだまだ暗い。雨も強い。ポンチョを持ってきて本当に良かったが、中のTシャツやハーパンに染みてしまっているので、雨合羽でも良かったかもしれない。実際雨合羽のランナーも多くいた。そんなことを考えながら走っているうちに2周目の登りにたどり着く。

霧は相変わらずすごく、人もまばらな分目印もうまく見つけられない状態。高舘山の登りはクネクネカーブの連続で、少し前にランナーがいても曲がってしまっては尾灯も見えなくなってしまう。時折、本当に道を見失い、右カーブを描く道路に対して直進してしまい、壁にぶつかる寸前に気づくようなこともある状態だった。ただ、1周目と同じくそれに気をとられているせいか、「登りがきつい」という感覚はなかった。闇を進むうちにいつの間にかエイドに到達した。

各エイドにはバナナ、梅干、パンなど各種ドリンクなど色々な補給食があったが、ほぼ毎回摂っていたのが。これがめちゃくちゃおいしい、水分補給にもなるので一石二鳥でありがたかった。手に持っていたパーフェクトエネルギーを咥えながら下りに突入する。今回一番危険だと思ったのが2周目の下り。人もまばらで暗闇・霧・転がるような坂。ヘッドライトで前をまともに照らすと霧に反射して余計見えなくなってしまうので、途中から手に持ち替えて足元を照らしながら走った。申し訳ないとは思いつつ、人の斜め後ろについたりしながら何とかくだりを攻略し、次の周回は明るくなっているといいな・・・と願いつつも、暗闇でもう少し「稼いで」おきたいという気持ちもあった。

2周目も終盤に近づくと大分明るくなってきた。夜明けだ。雨でも曇りでも夜明けは明るいんだなーなんて不思議なことを思った。

・2周目:1時間04分

1周目終了後のトイレと補給を除けば1周目と同じくらいのタイム。全くと言っていいほど疲れていない。試走のときは2周であんなにきつかったのに。今回は水分と食料を少し食べてすぐに3周目に突入した。

この周回は一応ヘッドライトと尾灯をつけていくが、4周目からはおそらく必要なくなるだろう。闇RUNを名残惜しく感じながら、3回目の激坂目指して走り出した。

 

▼続編

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